2017.03.06

長野市保育・幼稚園課 : 課長補佐 村田 恵子さん

自然と関わって遊ぶ保育を長野市では積極的に進めています。

Q1 市町村の保育の特長や魅力について、教えてください。

善光寺、戸隠、松代と観光地として有名な地域にある園、長野市の中心市街地にある園、園の周りに豊かな自然が広がっている園と様々な環境に園があります。長野市の公立保育園は、現在33園あります。

昨年度1園がやまほいくの認定を受け、今年度は新たに8園が認定を受けました。自然と関わって遊ぶことの意義を園長会、保育主任会を中心に研修や視察で学んできました。

各園においては、子どもが主体的に遊べる時間と環境を確保したいということで、登園したらすぐに戸外に出て遊ぶことを推奨しています。

登園すると庭に走り出していく子どもたちは、いきいきとしています。3歳未満児も朝から“よろめき散歩”と称して、子どもの興味や関心に保育士が寄り添って歩く保育を積極的に実践している園もあります。

子どもの周りには自然がたくさんあります。保育士が地域の自然と関わる保育の素晴らしさを理解し、子どもたちの発見や喜びを共感することで、保育士を起点とした人とのつながりが、友だちや地域の方たちへと広がっています。

Q2 子どもたちの特長や成長の様子について、感じることを教えてください。

長野市の公立保育園では、今年度5園の公開保育を行いました。子どもたちが保育園や地域の自然と関わっていきいきと遊ぶ姿を公開した実践がほとんどでした。

子どもたちにとっては、いつも散歩に行く場所でも、行く度に発見がいっぱい。公開保育に参加している先生方と手をつないで歩きながら、知っていることを話したりしてゆったりと温かい雰囲気に包まれた時間を過ごしました。子どもの時間は大人の時間と違って、ゆっくり流れていることを大人が理解して、子どもの言葉や行動をゆっくり待つことが、子どもの意欲や表現する力を育てるのではないでしょうか。子どもが実体験を通して育つ姿を周りにいる大人が応援できたらいいなと思います。

Q3「様々な体験活動を幼児期から積極的に取り入れる自然保育」についてどうお考えですか。

現在、3歳未満児で入所するお子さんが増えています。幼児期と言わず0歳児から季節で変わる空気の感触、砂の感触、水の感触等、様々な体験をして欲しいと願い保育をしています。

感じたことを誰かに伝える、誰かと一緒に感じる保育ができたら良いと考えています。

Q4 市町村の自然保育への取り組みについて、お聞かせください。

長野市では「長野市乳幼児期の教育・保育の指針」を作成し、平成29年度から具体的な取り組みが始まります。基本方針Ⅰに「育ちを豊かにする」教育活動の推進とあります。具体的な内容の一つには、「自然環境を活かした体験活動の充実」があげられています。自然と関わって遊ぶ保育を長野市では積極的に進めています。

Q5 最後に今後、入園される子どもたち、保護者の皆さんへメッセージをお願いします。

長野市の自然、地域の自然を愛し、自然と共に大人も子どもも優しい笑顔の中で生活できたら良いと思います。あなたの周りの当たり前だと思っている自然は、他から見れば特別で素晴らしい自然です。子ども、保護者、職員、地域の方々、みんなで楽しいと感じる保育園にできたらと願っています。

(記事:平成29年3月)