2021年9月17日

テーマ：

土／植物・生物／水／空・天気

年　齢：

2.3.4.5歳児

ねらい：

・自然事象の変化を感じながら、それぞれのあそびを楽しむ。
・身近な生き物を捕まえたり、触れたりする。

雨風の強い日、テラスに出てきたうさぎ組の子ども達。

保育士が子ども達が濡れてしまうと思って、部屋に入るように言おうとテラスに出ると、

「きもちいい～！」「シャワーみたい。」と、雨風を感じている子ども達でした。

そのうち1人の子が空に向かって「たいようさーーん、まけないで～！！」

と叫び始めました。

それを聞いた他の子ども達も

「たいようさーーーん、まけないでーーー！！」

子ども達の声が太陽さんに届いたのでしょうか。少し空が明るくなってきたような・・・！？雨が小降りになってきました。

「やったぁーー！！」

けれど、太陽さんはなかなか姿を現してくれません。

先生が「お天気になるようにおまじない作ってみる？」と問いかけてみます。

子ども達「なに、なに？」

先生「てるてる坊主だよ！」

子ども達「知ってる！！」

ビニール袋にてるてる坊主さんの顔を書いて、新聞紙を丸めてみます。

窓際に飾って、太陽さんが出てくるのを待ってみます。

さてさて、太陽さんは出てきてくれるのでしょうか・・・。

しばらくすると、みんなの願いが通じたのか、雨が止み、太陽さんが薄っすらと顔を出してくれました。

「やったぁ！やったぁ！！」

みんな大急ぎで外へ出ます。お気に入りの長靴を履く子、素足のまま園庭へ出ていく子。

思いのままにそれぞれ興味のある場所へ出ていきます。

水道の水ではなくて、雨が作った水溜りの水。こんなに溜まったね。

お気に入りの場所を見つけて、泥をすくいます。土を掘ってドロドロベチャベチャな雨上がりの園庭を楽しみます。

この感触と変化が楽しいよね。

雨上がりの園庭には沢山の生き物が遊びに来てくれています。

子ども達が大きなカエルを見つけました。安曇野ではヒキガエルの事を『ドンビキ』と言います。

「せんせい！カエルとって！つかまえて！！」

初めて見る大きなカエルにビックリ仰天。

「おおきいのとちいさいの。おかあさんとあかちゃんかな。」

「えっ！おなかふくらんでる！！」

「とったの。」「さわれるよーー。」

「このカエル、ちいさーーい。」

園庭には大小さまざまなカエルが遊びに来てくれます。自然の中の様々な生き物や昆虫が遊びに来てくれる園庭で遊べる子ども達は幸せですね。担任の先生が捕まえてくれたのは、僕たちのもの。「みんなに見せたいな。」虫かごに入れて年長さんのクラスから順番に見せに行きます。

「えっ！おっきい！」「すごーい！！」

他のクラスのお友だちも興味津々でした。

「すごいねぇ！」って言われると何だか嬉しいな。

この日から年長さんは毎日ヒキガエルの『ドンビキ』探しが続いています。虫捕り網の使い方や捕まえ方が日に日に上手になっていますよ。そして小さい子達もカエルさんを見せてもらえる事を楽しみにしています。

外遊びが大好きな子ども達。雨降りでなかなか外遊びが出来ない日が続きました。雨の日も子ども達にとっては楽しい事がいっぱいあります。

雨が降る空を見上げて、太陽さんに出てきて欲しいと呼びかける姿に、空にも太陽にも思いが届くのかもしれないと言う純粋な気持ちを大切にしてあげたいと思いました。

アマガエルは捕まえたり触ったりした経験のある子ども達でしたが、ヒキガエル（ドンビキ）の登場にはびっくり大興奮！しばらく観察して仲良くなった後に田んぼへ放してあげました。

雨の音や匂い、雲の切れ間から差し込む太陽の光などの自然現象の変化を敏感に感じ取ったり、土や水の感触を楽しみ不思議さを感じたり、生き物を捕獲した時に喜んだりする原始的な遊びを繰り返し行うことで沢山の経験を積み、伸び伸びと心豊かに感性を育んで欲しいと思います。また、保育士はこれからも子ども達が感じていることを逃さず耳を傾け、共感しながら一緒に楽しみたいと思います。