植物・生物 空・天気 人・地域 さよなら、キアゲハ!

2020年7月22日

テーマ:
植物・生物/空・天気/人・地域
年 齢:
4歳児
ねらい:
・自然と触れ合いながら動植物に興味や関心を持ち、親しむ。
・生き物を通して、成長や特性を知り、命の尊さを感じる。

活動内容

今年の梅雨は雨が多く、涼しい日が多い信濃町。

そんな中、年中組の子どもたちは園舎の裏のわくわく広場や園庭で色んな生き物に出会っています。

 

昨年はカエルにしか目が向かないほど大好きで、カエルを捕まえて触ったり観察したりしていた子どもたち。

 

そんな子どもたちが今年は色んな生き物を見つけて興味を持ち、図鑑で調べたり、知っている友達に聞いてみたり、観察したりするようになりました。

カナヘビ、カブトムシの幼虫、アオムシ、バッタ、カエル(まだまだ大好き‼︎)など、見つけては飼っています。

 

 

そんな生き物に興味を持って過ごしていた、ある日。

「ねぇねぇ、お花にアオムシがいたよ!」と一人の女の子。

すぐに「どこどこ??」と虫取り網を持って出かける男の子。

 

しばらくすると、「見てみて〜‼︎捕まえたよ‼︎」と嬉しそうに戻ってきて網で捕まえたアオムシを見せてくれました。

「どれどれ〜」と保育士が覗き込むと「・・・・・???!!!!!」

 

モンシロチョウの幼虫を想像して覗き込んだので、あまりにも大きくて色が鮮やかでビックリ‼︎思わず叫んでしまいました…。

※あまりの驚きに写真がなくすみません。上の画像のアオムシでした。

 

すぐに子どもたちは「飼いたい〜‼︎」と飼育ケースに入れました。

入れたらすぐに、「食べ物がないと死んじゃうよね!」と心配し始めました。

「何が好きなのかなぁ?葉っぱ??」「キャベツが好きなんだよ!」

と口々に子どもたちが相談し、給食の先生にキャベツの葉っぱをもらいに行って、ケースに入れてあげました。

 

すぐに図鑑でも調べ、同じアオムシを探す子もいました。

「これだー!」

「やっぱりチョウチョの赤ちゃんだね。」

「卵から生まれたときは黒い毛虫だったんだね。」

図鑑を見て色々なことに気がついて口にしていました。

 

 

そして数日後…

アオムシがケースの側面にくっついて動かなくなりました。

「アオムシが小さくなったね」

ケースにくっついて、ギュッと縮こまっているように見えました。

翌週、朝登園するときれいなサナギになっていました。

 

そこから約、3週間…

 

サナギからキレイな蝶になりました!週末の休み中に蝶に羽化したようで、出てくるところは見られませんでしたが、朝登園した子どもたちは大興奮でした!

「見てみて!ちょうちょになってる‼︎」「サナギは抜け殻だね」

「大きいねぇ」

「きれいだねぇ」

みんなでケースを囲んでうっとりと眺めていました。

 

でも…この狭いケース。

蝶が羽をバタつかせてケースにぶつかっているのを見て、「外に出たいんじゃないかな。」「空を飛びたいのかな。」蝶の気持ちを考えていました。

すると、1人の子が「この本に書いてあるよ!」と、ケースでは羽が痛んで飛べなくなってしまうことが書いてある本を見せてくれました。

 

「ケースじゃかわいそう…」とみんなで外に放つことに決めました。

 

しかし・・・・・

「雨降りだぁ」

梅雨で毎日雨続き。

「雨じゃ羽が濡れちゃうよ」

ということになり、雨が止んだら放すことにしました。

 

他のクラスの友だちや先生にも見せたり、放すことを教えてあげていました。

 

そして、雨降りの日に少し晴れ間が出てきました‼︎その瞬間を見計らって、外へ。

「アオムシのいたところの近くに放してあげるのがいいんだよ」とアオムシを見つけた場所へみんなで行きました。

 

「さよなら」「また遊びにきてね」「蜜をたくさん飲んでね」思い思いに声をかける子ども達。

 

フタを開けると、キアゲハは自分でケースから飛び立っていきました‼︎

 

キアゲハは元気に大空へ‼︎

 

…と思ったら、「あ、お花にとまった!」「蜜を飲んでる」

「またこっちに回って飛んできたよ!」

 

その後、キアゲハはまるで「ありがとう」と言っているかのように、花にとまったり、子どもたちの上をくるっと回りながらだんだん遠くへ飛んで行きました。

 

子ども達のきづき

食欲旺盛なアオムシ、みるみるうちにキャベツを食べていきます。食べたところだけ葉っぱが無くなりしっかり分かります。それが面白くて何度も見に行って確認する子ども達。

そして、「あ〜!うんちしてある!」「四角っぽい形なんだね!」と食べた後にはやっぱり生き物だからうんちが出ることにも気が付きました。

 

 

紙芝居を読んでいて、「サナギになるには木の枝とか草の茎とかが必要なんだね」と知った子ども達。

木の枝をそっとケースに入れてあげていました。

…が、アオムシはケースの側面にくっついてサナギになっていました。

「何でだろうね??」

と不思議そうな子ども達でした。

「でもケースに糸で落ちないようにくっついてるよ!」と角度を変えて、ケースをよーく見て観察していました。

その後は、「動かすと落ちちゃうかも!」とそっと高いところにケースを置いて観察していました。

 

 

蝶に羽化したキアゲハ。

「お腹空いてないかな?」「蜜をあげなきゃ!」と、雨の中でしたが軒下を通って花を摘んできました。

「たくさんとってきたよ!」

蝶に当たらないようにそっとケースに入れる子どもたち。「キアゲハ、喜んでるかなぁ??」

 

事例に対する保育者の思い

自然豊かな信濃町、生き物もすぐ近くにたくさんいます。

生き物との出会いから子ども達の興味は様々に広がっていきました。

「飼いたい」とケースに大切そうに入れて観察したり、図鑑や本で同じ虫を探したり、飼い方を調べて世話をしたり、見ながら絵を描いてみたり…。

子ども達の興味、関心、つぶやきなどを大切に広げていきながら、日々過ごしていきたいなと思います。

 

また、キアゲハを放した後も「キアゲハどうしてるかな??」「家族に会えたかな?」「友だちと遊んでるかな?」など、子ども達の話題に上っています。

そしてある日遊んでいるとわくわく広場にアゲハ蝶が飛んできました。

「わぁ、帰ってきたよ」「遊びに来てくれた〜」と大喜びの子ども達でした。

 

間近で成長を見て、自然の世界に戻してあげて…一匹のアオムシから私自身も子ども達と一緒に色々なことを学びました。

しなのちょうりつかしわばらほいくえん 信濃町立柏原保育園

園の形態 普及型
代表者氏名 園長 : 柳澤 美香
運営法人 信濃町
運営法人代表者名 信濃町長
園の設立日 1963.7.1
認定日 2015.10.13
区分 保育所
住所 〒389-1305 上水内郡信濃町柏原2571-1
エリア 北信
お問い合わせ先 TEL : 026-255-3740 
FAX : 026-255-3740 
MAIL : kasiwa-h@town.shinano.lg.jp
ホームページ https://www.town.shinano.lg.jp/
定員数 未満児 : 30人 3歳児 : 25人 4歳児 : 25人 5歳児 : 25人 6歳(学童)以上 : 0人
基本開所曜日 月,火,水,木,金,土
基本開所時間 7時30分〜19時
延長保育の有無 要問合せ
園児募集 要問合せ
保育者募集 要問合せ