植物・生物 水 人・地域 食 つくる 今日の給食から〜初めての試み!野尻湖献立〜

2019年3月22日

テーマ:
植物・生物/水/人・地域/食/つくる
年 齢:
全クラス
ねらい:
地域の自然や文化を食を通して楽しく!おいしく!知り、興味を持つ。
子ども達の遊びや保育の中での興味・関心を給食へとつなげることで、子ども達の関心を更に広げる。

活動内容

信濃町の文化を給食からも知り、楽しんでもらいたいという思いから、

地域の文化をテーマにした給食として、これまで一茶俳句献立を数年前より給食に取り入れてきました。

信濃町には小林一茶以外にも、野尻湖や黒姫高原といった自然やそれにまつわる文化や観光施設があります。

一茶俳句献立を始めた頃から、保育士の先生方からも「小林一茶の給食ができるなら、他の文化や地域の特徴も給食で現せたらおもしろいね!」と意見をいただき、何かできないかとずっと考えてきました。

そこで生まれたのが今回の「野尻湖献立」です!

昨年、野尻湖のわかさぎを給食で提供できないかとご相談させていただいたところ、野尻湖漁業協同組合の皆さんが地域の子ども達のためならと、快く提供してくださったのをきっかけに、わかさぎを毎年の定番メニューに加えられないかと検討してきました。

せっかく地元のわかさぎを提供できる機会をいただいたので、わかさぎと共に野尻湖について知り、楽しく給食が食べられる機会にできないかと思い、給食のメニューを昨年から考えていました。

そんな中、ちょうど今年の柏原保育園の年長さんが、秋頃からずっと子ども達同士でアイデアを出しながら野尻湖の製作に取り組んでいるのが目に入りました。

毎日少しずつ作っていた作品が、冬にはリズム室全体を使った立派な博物館に仕上がっていました!

野尻湖や、そこに住む生き物、

黒姫山や野尻湖の風景、

 

野尻湖にいた旧石器人類の野尻湖人までいます!

そしてなんと言っても野尻湖と言えば、

ナウマンゾウ!

野尻湖からはナウマンゾウの化石が数多く発掘されており、昨年リニューアルオープンしたナウマンゾウ博物館には年長さんは毎年、町内4保育園の年長児が集まって行う年長交流会で訪れています。

これらの製作の様子は過去の記事にも載っていますので、よろしかったらご覧ください。

この年長さんの作品に刺激を受け、今年初の試みとして取り入れた野尻湖献立!

まずお昼に、

わかさぎの唐揚げを提供しました。

「もう食べちゃったよ」

やわらかいわかさぎは未満児さんにも食べやすかったようで、一番初めにお皿が空っぽになっている子もたくさんいました。

3歳児さんも「おいしーい!」とみんなとってもよく食べてくれました。

4歳・5歳児さんもたくさんおかわりをしてよく食べてくれたそうで、大好評でした。

 

当日の朝、用意していただいたものを、調理の時間の関係で届いてすぐに給食室で調理していただいたので、実物を子ども達に見せてあげられなくて残念だったのですが、柏原保育園分だけでもこんなにたくさんのわかさぎを無償で提供してくださいました。

せっかくなので、写真で子ども達に見せてあげると、たくさんの魚がぎゅっと集まった様子に子ども達もびっくり!

野尻湖漁業協同組合の皆様、本当にありがとうございました!

 

そして、野尻湖献立2品目はおやつに登場!

これ、何を作っているか分かりますでしょうか・・・

年長さんも作っていた力作のナウマンゾウを蒸しパンでも作れないかと試行錯誤しました。

魚肉ソーセージが耳、ウィンナーの鼻、ウィンナーの牙、目がコーンです。

言われて見れば・・・・ナウマンゾウにも見えませんでしょうか・・・?

ちなみにこれを蒸かすと、

こんな感じです。膨らみ方によって、どうしてもパーツが少し移動してしまうので、ひとつひとつ愛嬌のあるナウマンゾウに仕上がります。

100個近く作るので、できるだけ作りやすく、且つおいしく可愛くと試作を重ねたのですが、やはり難しいですね。

予め担任の先生方にも、「パーツがずれたものもありますが、これはナウマンゾウです!」と説明させていただいて、

いざおやつの時間!

年中さんはまず、ナウマンゾウってどんな顔だったかな?とお手本を確認しに行きました。

「長い鼻と牙がついてる!」

次におやつの蒸しパンを確認!

「この長いのが鼻?」

「コーンが目?」

さすが子ども達!きちんと察してくれました。

 

「年長さんの方が上手だったね」

「私はこっちの方が上手だと思うよ!」と優しい子ども達でした。

 

次にいよいよ年長さんのクラスへ。

立派な博物館を作った年長さんは、この蒸しパン、楽しんでくれているかなあ・・・と見に行くと、

「これが目で、耳で、鼻で、牙でしょ。」

「ほら、これすごい上手にナウマンゾウになってる!」

「おいしーい!」

「顔から食べちゃった」

と楽しんでくれている様子でほっとしました。

 

子ども達のきづき

前日に子ども達に、野尻湖の写真を見せて、明日は野尻湖献立だよと説明すると、

写真を見てまず、

「あれ、黒姫山?」

「妙高?」

と野尻湖の向こうに写る山の形を見て、山の名前を答えた子がいてびっくり!

さすが毎日山のある風景を見て過ごしている子ども達だなあと感心しました。

 

年長さんに、わかさぎどうだった?と聞くと、

「おいしかったー!」

「お休みの日にわかさぎ釣って食べたことあるよ」

「飯綱にもわかさぎ釣れるところがあるよ」

「天ぷらにしておいしかったよ」と教えてくれました。

様々な経験ができる自然豊かな環境が身近にある良さを改めて感じました。

「こんなに大きいわかさぎもあったよ!」

「エビもいたよ!」

そうなんです!網で獲ったわかさぎなので、野尻湖のエビが時々混ざっていて、食べられた人は大当たり!

 

年中さんはおやつのナウマンゾウ蒸しパンを見て、

「鼻をこうしたらいいんじゃない?」

「目をこうしたらもっとナウマンゾウに見えるよ」

「こうするとライオンみたい!」

今度は、僕と弟たちが好きな「キリンとライオン作ってよ」

「キリンの首は長いからウィンナーで・・・・」

とたくさんアイデアをもらったり、

「僕はまたかえるパンが食べたい!あれ、最高だった!」

と一茶俳句献立のかえるパンを思い出してくれた子もいました。

事例に対する保育者の思い

子ども達には少し難しい文化も、食べることを通して楽しみながら経験してもらえたら嬉しいなと思い、始めた信濃町の献立シリーズ。

食と直接的には関係のない文化を食で現すことは難しいのですが、給食の先生方にもご協力いただきながら、子ども達の反応を楽しみにしながら提供させていただいています。

子ども達にも楽しみながら地域の文化の印象が残ってもらえたらと思っています。

年長さんも間もなく卒園を迎えます。

3年間、長い子で6年間の成長を身近に見られたことはとても有難い、嬉しいことだと感じています。

ちょっぴり寂しさも感じますが、これからたくさんの将来の可能性を持った子ども達の成長をとても楽しみに感じています。

 

 

しなのちょうりつかしわばらほいくえん 信濃町立柏原保育園

園の形態 普及型
代表者氏名 園長 : 柳澤 美香
運営法人 信濃町
運営法人代表者名 信濃町長
園の設立日 1963.7.1
認定日 2015.10.13
区分 保育所
住所 〒389-1305 上水内郡信濃町柏原2571-1
エリア 北信
お問い合わせ先 TEL : 026-255-3740 
FAX : 026-255-3740 
MAIL : kasiwa-h@town.shinano.lg.jp
ホームページ https://www.town.shinano.lg.jp/
定員数 未満児 : 30人 3歳児 : 25人 4歳児 : 25人 5歳児 : 25人 6歳(学童)以上 : 0人
基本開所曜日 月,火,水,木,金,土
基本開所時間 7時30分〜19時
延長保育の有無 要問合せ
園児募集 要問合せ
保育者募集 要問合せ