2018年6月11日
2018年3月7日
10月に年長児が鮭の遡上を見に行き、その際に鮭を持ち帰った。その中の2匹を鮭とばにしておいた。今日はその鮭とばをお茶漬にする。
子どもたちが育てたお米を羽釜で炊いて、あぶった鮭とばを白いご飯の上にのせてだし汁をかける。更に野菜のかき揚げと刻みのりトッピングしていただいた。
鮭は大きな姿をそのままで干してあり、小さく硬くなっていく鮭の変化を子どもたちは日常的に目にしていた。
鮭とばになった鮭に包丁を入れる前に、保育士は子どもたちに鮭の顔つきの鋭さや歯の鋭さを見せながら、「だっこしてみる?」と声をかける。子どもたちはかわるがわる手を出して大きな鮭を抱きかかえて、乾燥した後の鮭の手触りや重さのちがいをみようとしている。歯を触ってみてあまりの鋭さに「いたい!」という声も聞かれる。
更に保育士が「名前つける?」と冗談交じりにいうと、「さけとばちゃん!」などと名前をつけている。
いよいよ保育士が「さけとばちゃん」に包丁を入れる。子どもたちの口からは「わぁっ。」と声がもれ、「いたそう」「かわいそう」のことばも聞かれる。
すると年長女児が別の保育士のもとに近寄ってきて、「かわいそうだけど くさらせるより おいしくたべたほうがいいもんね。しかのさんもいってたもんね。」といった。保育士に「そうだね」と言ってもらいたいような、何かを確認したいような気持になったように感じられる言い方で。
ちょうど一週間ほど前に助産師の鹿野さんが子どもたちに向けて、「いのちをいただいているおかげで、みんな元気であそべている。」と話をしてくれた。鮭を食べるという日常生活では普通に行っていることも、丸ごとの鮭が小さく切られていく様子を見る中で、普段とちがう思いを鮭に対して感じているのだろう。
海から川へ傷ついた体で力を振り絞って遡上する鮭の姿を実際に目にした年長児たち。帰る際には来ていない人たちのためにと譲ってもらった鮭を抱きかかえて、「おもたい!」と言いながらも力を合わせて車まで運んできた。
その鮭に対して、食べる際に鮭の”いのち”に思いを巡らせ心をゆらした年長女児の姿だった。
日常的に繰り返している「食べる」ことに対して、助産師さんからのことばでちょっと立ち止まり、”いのち“や”たべること“に対して何かが引っ掛かり、感じ、思いを巡らせた。そのもやもやのカケラが心のどかに残って、何かにつながっていってくれたらと感じた。
園の形態 | 特化型 |
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代表者氏名 | 園長 : 小林 成親 |
運営法人 | 特定非営利活動法人 山の遊び舎 はらぺこ |
運営法人代表者名 | 阿部 大輔 |
園の設立日 | 2005.4.1 |
認定日 | 2015.10.13 |
区分 | 認定こども園 |
住所 | 〒396-0004 伊那市手良中坪1452 |
エリア | 南信 |
お問い合わせ先 |
TEL : 0265-76-3341 FAX : 0265-98‐9355 MAIL : hello@harapeco.org |
ホームページ | https://harapeco.org |
定員数 | 未満児 : 5人 3歳児 : 7人 4歳児 : 7人 5歳児 : 7人 6歳(学童)以上 : 0人 |
基本開所曜日 | 月,火,水,木,金 |
基本開所時間 | 8時〜16時 |
延長保育の有無 | 要問合せ |
園児募集 | 要問合せ |
保育者募集 | 要問合せ |