中信エリア
TEL: 0263-62-3954 FAX: 0263-62-6205
2025年1月27日
くじら雲で大切にしている活動の一つに「お米づくり」があります。子どもたちが1年を通して稲の生長に携わりながら、土や水や生き物などの自然と人々の暮らしの営みに触れる貴重な経験になると考えているからです。
その活動の中で欠かせない存在が田んぼの守り神「案山子」です。「十日夜(とおかんや)」は稲の生長を見守ってくれた田んぼの神様(案山子)に感謝の気持ちを伝える日なのです(旧暦の10月10日-2024年は11月10日でした)。くじら雲のある明科地区では、昔から十日夜には餅つきをし、そのお餅を神様にお供えする風習がありました。
十日夜の数日前に、すでに稲刈りの終わった田んぼから園へ子どもたちが案山子を連れて帰って来ました。
この案山子も毎年、年長児がデザインを考えて手づくりしています。
「かかしさん、1人だとさびしいから」と今年はなんと!!4体の案山子をつくりました。
十日夜当日。まずは焚火で釜とせいろを使って約1時間もち米をふかしました。
もち米が柔らかくなったかどうか子どもたちと試食をして確認しました。
次に、柔らかくなったもち米を保護者の方に搗いてつぶしてもらいました。
子どもたちも『もちつきぺったんこ』の歌で応援しました。
次はいよいよ子どもたちの出番です。
大人にサポートしてもらいながら真剣な表情で杵を力一杯持ち上げ、お餅を搗きました。
搗き上がったお餅を大人が丸めている間に、子どもたちは案山子の絵本『ぼくはとびたい』(杉田豊 作絵)を読みました。
完成したお餅は一番に案山子にお供えしました。
案山子はこの後、山へ帰るので子どもたちとはここでお別れです。
「かかしさん、1年間田んぼを守ってくれてありがとう」
毎年経験する「十日夜」は、田んぼの活動をしてきた集大成でもあります。子どもたちが思いを寄せてきた田んぼや稲の生長、そこで守ってくれていた案山子への思いや存在は大きいものです。気付きを越え、どの子も案山子への愛着を感じながらこの行事に参加できたと思います。
十日夜は、昔からの生活の一コマです。感謝の気持ちを持ちながら、案山子にお餅をお供えし、そして私たちも食すという一連の工程の中に、様々な感覚や気持ちを織り交ぜられていて、このような繰り返しの活動の中でその感性を言語化している様子がありました。
人の手で、農薬を使わず、面倒な事と感じることを丁寧に行って、食べる事へつなげることの労力は想像を越えます。暑い日も年長児が中心となって田の草取りをおこないます。(年中少児はもっぱら田んぼの中の水生生物に夢中ですが・・・(笑))
大切なお米一粒も守るための案山子。それは自分たちが苦労をしたからこそ生まれている案山子作りの活動であったり、案山子に感謝したりといった内面的な思いがより膨らみ育っていくのだと感じています。年長児が感じ、活動をしてきたことは、年中児、年少児にも受け継がれていきます。便利さやスピードを重要視していく昨今だからこそ、このような活動と、子どもたちの心を感じながら保育していきたいと、常々思うのです。
園の形態 | 普及型 |
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代表者氏名 | 園長 : 塚原理恵 |
運営法人 | 安曇野市 NPO法人 響育の山里くじら雲 |
運営法人代表者名 | 安曇野市長 太田寛 依田敬子(響育の山里くじら雲 理事長) |
園の設立日 | 1974.4.1 |
認定日 | 令和6年3月15日 |
区分 | 認定こども園 |
住所 | 〒399-7101 安曇野市明科東川手872-1 |
エリア | 中信 |
お問い合わせ先 |
TEL : 0263-62-3954 FAX : 0263-62-6205 MAIL : hoiku@city.azumino.nagano.lg.jp |
ホームページ | http://www.city.azumino.nagano.jp/site/hoikuen/ https://kujiragumo.jp |
定員数 | 未満児 : 12人 3歳児 : 20人 4歳児 : 30人 5歳児 : 30人 6歳(学童)以上 : 0人 |
基本開所曜日 | 月,火,水,木,金, 土は他園で実施 |
基本開所時間 | 7時30分〜19時 |
延長保育の有無 | 有 |
園児募集 | 募集中 |
保育者募集 | 要問合せ |