2017年11月15日

テーマ：

植物・生物／空・天気／人・地域

年　齢：

２、４、５歳児

ねらい：

・秋の自然に触れ、遊ぶことを楽しむ
・友だちと協力して作り上げる楽しさを味わう
・相手の気持ちになって考える

先日の台風の影響もあり、園庭のさくら、いちょう、もみじなどの落葉樹の葉がきれいに落ちてしまいました。虫取り網を片付けて熊手を出しておこう、と下駄箱近くのコーナーに熊手 をだすと、早速「これ使っていいの?」と年長児。どうぞと言うと去年の経験から上手に使いこなし、落ち葉を集めます。

引いて使うこともよく分かっていてさすがです。

大量の葉っぱ、ざるで集めていましたがすぐにいっぱいになってしまいます。「こんなのあるけど使う?」と一輪車を出すと、

「やるやる！」「これなら一気に運べるね!」とさらにはりきって落ち葉運びです。

ここに集めておこう、場所も決まって山盛りに!

すると砂場では穴掘りが始まりました。落ち葉温泉を作る計画のようです。ふたつのグループに分かれて穴を掘り始め、お互いライバル!

「あっちよりも大きくしよう!」「こっちは深くするもんね!」とお互いを意識しながら掘ります。さつまいもほりで使った大きいシャベルを、年長さんだけという約束で出すと、「腰が痛いー!」と言いながらどんどん掘っていきました。

さあ、葉っぱを入れよう!というところで今日はちびっこあつまれの日。ちびっこさんが遊びにきていたので一度部屋の中へ…するとテラスで靴を脱ぎながら「そっちの方が人数多いんだから手伝ってよ!」と人数が少ないチームの子たちが言ってきました。「だって私たちだって頑張ったから大きくなったんだよ！」としばらく真剣な言い合いが続きます。その後、「じゃあふたつの穴をつなげて大きくする?」「それいいね！」となり、合同保育の後に外に出るとせっせと穴をつなげていました。

葉っぱを入れて完成!

するとちいさなお客さんが!さくらんぼさんたちもふかふかの葉っぱに飛び込みます!

もっといっぱい運ばなきゃ!

お姉ちゃんたちの真似してみよう!ザルで葉っぱをえいっ!

葉っぱの雨を降らせるとさくらんぼさん達が声をあげて笑ってくれます。それを見て何回も走って葉っぱを集める子供たち。

「さくらんぼさんたちが笑ってくれるから頑張れちゃう!」の優しい一言にじーんとしてしまいました。

いくよ！！！

みーんなで運ぶのも楽しい！！

「ぼく、ここ掘るね!」「私土を乗せるね!」「じゃあぼくは運ぶね!」声を掛け合って自然に作業が進んで行きます。ここを手伝えばうまく進むな、と一人ひとりが考えて気付いているからこそです。

葉っぱを運んでいると、さくらんぼさんが一輪車に乗りたくなったようです。

すると無理やり二人乗ってしまいました。これでは危なくて動かせません。「先生！どうしよう？」

「うーんどうしようか…」しばらく見守っていると、

屈んで顔を見ながら「一人ずつしか乗れないんだよ。」「あっちの終点まで行ったら交代してあげるから降りてくれる?」と話す年長さん。すぐには納得してくれませんでしたが、優しく、根気強く説得し、抱っこで降りてもらうことができました。そして「大丈夫、次に乗せてあげるからね。」と乗りたい気持ちにしっかりと寄り添っていました。

順番に乗ることができました。

最初は対立していたふたつのグループが合体し、そこへさくらんぼさんも遊びにきてさらに遊びが広がっていきました。落ち葉を熊手で集める作業そのものが楽しくて道具の使い方を身に付けたり、対立するグループ同士の話し合いで相手の気持ちに気付いたり、年下の子と触れ合うことで気持ちに寄り添ったり優しい気持ちになれたり、単純な遊びの中でいろいろな学びがあったなと思います。まだまだ秋の自然で楽しめそうです。寒さに負けずどんどん外へ出ていろいろな経験を増やしていきたいと思います。