植物・生物 人・地域 カブトムシの成長を観察したよ

2023年9月1日

テーマ:
植物・生物/人・地域
年 齢:
3歳児、4歳児、5歳児
ねらい:
身近な小さい生き物に触れ、その成長過程に関心を持つ。

活動内容

6月13日(火)

自然博士として保育所の子どもたちに、動物や小さな生き物との触れ合いや植物を教えて下さる幸山さんが、今回はカブトムシの幼虫を持って、保育所に遊びに来てくれました。カブトムシを見たことがあっても、幼虫を見る機会が少ない子どもたちは興味津々です。

子:「わっ!!大っきいー」「すごい!」と覗き込んで見ようとする子もいれば、ちょっと離れて見る子もいます。

幸山さんから、幼虫の扱い方を聞いてから、幼虫が入っているケースの中に何匹いるか、たらいの中に移しながら数えていきます。

子:「見て!こんなに大きいよ!」と自分の指よりはるかに大きい幼虫を持って、知らせます。

率先して、幼虫を持ち移す子もいれば、両手を後ろに組んで少し離れた所から、友達がする様子を見学する子もいます。触ることに抵抗を示す子も興味があるようです。

     

幼虫のオスとメスの見分け方を教わります。

子:「まだ、いる!」と少し興奮しながら、次々見つけていきます。

幼虫は全部で27匹いました。

子:「おなかのところが、何か黒いぞ」

保:「それは、フンだよ」と聞いて、驚く子どもたち。

   

子:「保育園で飼いたい!」というので、いくつか入れ物を用意し、8匹の幼虫をそれぞれ土と一緒に分けました。

早速、保育所用にもらった幼虫は、誰でも様子が見れるように、廊下の所に置き、幼虫が今後どのようになっていくか、成長を観察することにしました。

子:「土の中にもぐっていくね」

子:「うまく、中が見えないわ」と言いながら、飼育ケースの中を覗き込みます。

登園時や自由時間の合間に、思い思いに幼虫の様子を見に行く子どもたち。

子:「また、フンしとる!」

極まれに幼虫の姿を見ることもありました。

   

7月半ば

担任が飼っていた幼虫が蛹になっていることを発見します。たまたま、土の上に蛹の姿を見せていたので、みんなで観察します。時折、体をクネクネさせる姿もあり、

子:「動いてる!」と驚き声が出ます。

保:「蛹になったら、ケースを動かしたり、触ったりすると、蛹がビックリしてきれいな形のカブトムシになれないんだよ。だから、そっと見てあげてね」と聞いた子どもたちは、

子:「静かに!! 大きい声を出すとビックリするら」と気を付ける姿がありました。(微笑ましい光景)

子:「これ、角あるよ。オスになるんじゃない?!」

子:「いつ、カブトムシになるかな?」と楽しみの様子。

保:「そうだな?カレンダーが新しくなって、8月に入る頃かな?」と聞いて、カレンダーの日にちを数えます。

   

8月1日(火)

飼育ケースの1匹が羽化し、カブトムシになりました。

子:「あっ!!カブトムシになっとる!」 「ホントだ!」 「何か、変なものがある」

保:「それは、羽化する時の蛹の抜け殻だよ」

子:「へぇー」 「あっ!おなかの所が穴が開いとる」 「こっから出てきたんじゃないの?」

子:「他のは?」 「出てるかな?」 「見てみよう!」と他の飼育ケースの幼虫の様子を見に行きます。

子:「こっちのは、まだみたい」

   

その後、8月7日(月)までに、8匹全部羽化しました。オス4匹、メス4匹でした。

子:「このままじゃ、カブトムシが飛んでっちゃうよ。ちゃんとケースに入れなくちゃ」と言い、マットを新しくして、蓋つきの飼育ケースに移し替えました。

子:「カブトムシゼリーをあげなくちゃ」 「先生、ゼリーください」と与えます。

   

   

元気にカブトムシになったので、みんなで観察、お世話ができるようにコナーを作りました。

川遊びの時に捕まえた去年と今年の『ハヤ』と『ヤゴ』のケースも一緒です。

その後、ゼリーが無くなったことに気付いた日は、新しくゼリーを与えて世話をします。

   

8月9日(水)

翌日から夏休みの為、保育所が閉まってしまう事を話し、カブトムシをどうするか子どもたちと話し合いました。

子:「逃がしてあげる」 「先生が飼う」 「〇〇ちゃんが持って行く」 「〇〇君がお世話すればいいじゃん」等々、意見が出ました。みんなでじっくり話し合って、逃がすことに意見がまとまりました。

子:「どこに逃がす?」 「樹液のある所が良いよ」 「じゃぁ、桜の木の所は?」と考え、翌日、逃がすことにしました。

8月10日(木)

終わりの式(終業式)の後、外に出て、カブトムシとのお別れの式です。元気に育ったカブトムシの姿を見て、みんなで記念写真です。2歳児のお友達も一緒です。

   

前日に話し合った桜の木の所へ、園長先生と一緒に向かいます。

代表で何人かのお友達が、カブトムシを桜の木に移してくれました。

子:「元気でね」 「これで、お家に帰れるね」 「カブトムシ、喜んでいるのかな?」と声を掛けながら、逃がしてあげます。

   

2歳児のお友達も、木にいるカブトムシに興味を持ち、見つめます。

子:「バイバイ」と手を振り、そっとその場から離れました。

子ども達のきづき

・土の中にある、腐葉土などを食べて成長し、フンをすること。土の表面にフンが増えていくことに気付きます。

・幼虫のオスとメスの見分け方。おなかの所にV模様があるか、ないか見て判別できる事。同様に蛹の形を見て、オスかメスかが分かる事。

・カブトムシになったら、幼虫の時より体が小さく感じた事。

・蛹の抜け殻は、薄くて柔らかい事。

・カブトムシは食いしん坊。ゼリーが1日で空っぽになる事。

・カブトムシは夏の生き物。みんなが家に帰ると同じように、カブトムシも家に帰りたいのではと思った事。

・カブトムシは樹液が好きな事(自分で捕まえたり、図鑑を見て知っていた)。なので、逃がす場所も樹液のありそうな桜の木が良いと気づいた事。

事例に対する保育者の思い

・今回は、カブトムシの幼虫を頂き、その成長過程を観察することが出来、関心が持てたと思います。特に蛹の様子、羽化する様子、抜け殻はなかなか見ることが出来ないので、貴重な経験でした。

・今は昆虫も、ペットショップで買える世の中。自然が身近にある環境の中だからこそ、自分で散策して捕まえる喜び、そして世話をする大切さを体験を通して感じてほしいと思いました。

・夏休みに入るにあたって、カブトムシをどうしたらいいか、みんなで意見を出して話し合った時、子どものそれぞれの考えや思いを感じました。子どもなりにカブトムシの事を考えて、自分の知っている知識や思いを出し話し合って決めれた事は、小さい生き物への思いやりがあり、子どもたちの成長を感じられた場面でもありました。

ねばむらほいくしょ 根羽村保育所

園の形態 普及型
代表者氏名 保育所長 : 松下剛樹
運営法人 根羽村
運営法人代表者名 根羽村長
園の設立日 1970.4.1
認定日 2019.9.13
区分 保育所
住所 〒395‐0701 下伊那郡根羽村149
エリア 南信
お問い合わせ先 TEL : 0265‐49‐2152 
FAX : 0265‐49‐2152 
MAIL : nebahoikusyo1107@mis.janis.or.jp
定員数 未満児 : 人 3歳児 : 人 4歳児 : 人 5歳児 : 人 6歳(学童)以上 : 人
基本開所曜日 月、火、水、木、金、土、日
基本開所時間 7時30分~18時
延長保育の有無 要問合せ
園児募集 要問合せ
保育者募集 要問合せ